西川千雅/自然に囲まれた舞台に気持ちが高揚しました。  1 2

かしも通信主催のイベントで以前から明治座に来たいと思っていたのがやっとかなったという西川千雅さんに、加子母や明治座の印象などを伺いました。
加子母に来られてどうですか
ここで生まれ育つと得るものは大きいですよね。今、子どもに何も冒険させない親が多いでしょ。都会なんて特にいきなりテレビゲームみたいな世界だから。こういうのは転ぶとか怪我するとかそういうのがあって初めて人間の脳ってできてくるらしいですけど。
 かしも通信があってこういうメンバーがいなかったら、加子母村で何かが起きている感じはしないもんね。ただ漠然と村芝居をやっていますっていう感じだけですよ。なぜかっていうと、いや僕、ほらど真ん中祭りってやつが名古屋であるんですけど手伝いをしているんですね。いっぱいいろんな振り付けをしたり、お祭り自体も手伝っているんですけど、それも浸食されているんですよね。顔にこんな白いの塗って、はちまき巻いて、法被着た人がどの町にもいてね。あんまり練習してない踊りを見してくれるの。私がお手伝い下からには特訓してちゃんと踊れるようにしますけど。
ここにはそれがないの。それがすごいと。
ここで踊ってみた感じはどうだったんですか?
 こんなに、ハイになるのは初めてですね。
そんなに、ハイだったんですか
 ええ、踊ってるあいだにだんだんハイになりましたよ。そんな顔はしてませんけどね、無表情に見えるけどすごく心の中が高揚しました。多分ね、踊りのサイズ感っていうのがあって、踊りは、肉体表現はコレくらいがいちばんいい距離なんですよ。特に1人だと。で、見られてるっていうのもわかるし、また、公民館で近いのと、木の舞台で木の床で素足の足袋の擦れる音で、周りも木で自然に囲まれてるっていうね…。舞台の原点の気持ちよさみたいなものを感じましたね。ただ小ちゃい所ではやったことあるけど、それとは違う。だってそこ開けると、自然だ~って、密閉感がないのがねいいですね。ちょとしたことをやっても見えてるんだろうなっていうのがやっててうっかり舞台の上が見えてる事が多いんだけどここは距離が近いから後ろへ行くと足下とか見えないんですよね。だから、ああと思って前の方で踊ってたんですけど、まあお芝居なんかだとそんなこと気にしなくてもいいと思うけど身体しか見せれないから前の方に行って、そういうこの場と私がバランスとりあってるみたいなのが気持ちよかったですね。勝手に踊ってるというのとはまた違っていましたね。だからお客さんに舞台に上がって来て気持ちいいからというのは嘘じゃなくて本気で言ってたんで、まあみなさんも上がってもらえたんじゃないかなと思いますね。
加子母の人、普段は上がってといっても、いつもはなかなかシャイで上がらないんですけどね
あれはね気持ちがいいって言うのを僕が感じてて「みんなも上がりなよ」っていう感じだったんでみんなも、おおってなっちゃったんだとおもうんです。
舞台人で踊りも歌舞伎も関係なく自然が好きな人に知らせたいって言う気がしました。まずはここが似合う人を選んでね。有名な人でもアタックしてみるといいですよ。願いします!って加子母のトマト一年分送るとかね(笑)でもそれくらいしないと、心のこもった手紙ひとつじゃ手元に届かない場合があるのよね。この人に来てもらいたいと思ったらその人をやっぱりみんなで研究してみるとか。そうするとそのアーティストの方向性っていうのもわかってくるし。
そうですね、中村勘三郎さんのときも取材を申込んだら断られたんですけど、何とかしたいと思っていたらたまたま来ていたジャーナリストの人に気持ちが伝わって
インタビューが実現したんですよ。
そうですよね、いやさっきやってる時にたしかその小田さんていう方が来てませんでした?、始まる前に読んだかしも通信に出てた人に似た人が来られてるなと思ってね。
そうです。その小田さんです。よく加子母へは来られるんですよ。勘三郎さんの時以来すっかりかしも通信でもエッセイを書いてもらったりして、協力してもらってます。
西川千雅さんにもこれからも協力してもらおうと思いますので、どうかひとつよろしくお願い致します。今日はどうもありがとうございました。

西川流インタビュー1