地歌舞伎を同時解説でもっと楽しむ!

芝居を見ながら、イヤホンで必要なことを必要なタイミングで聞けて面白い。時代背景や当時の世相や風俗などを知ると、より理解が深まります。

今年の上演の「盛綱陣屋」はドラマチックで、敵同士となった兄と弟。兄は弟を案じ、弟は子を犠牲にしてまでも再起を図り、母は兄弟の板ばさみに苦悶する。戦のために引き裂かれる家族の悲劇を描いています。

理解が深まるとより楽しめる演目と言えるでしょう。今回ガイドをしていただく、おくだ健太郎さんは、イヤホン解説を使ってない人を置いてきぼりにして、使っている人だけにメリットがある、ではなくて、イヤホン解説に頼らなくても舞台を楽しめている人の感覚を、イヤホン解説を使っている人の中にも作りたいというのです。

今回加子母歌舞伎初登場のイヤホン解説で、もっと歌舞伎を楽しんでください。

イヤホン解説

歌舞伎ソムリエ/おくだ健太郎さん

名古屋市内の東海中学・高校を経て早稲田大学政経学部入学で上京後、休学してのアメリカ生活において、ジャズの研究家との交流を通じて、自国の文化・芸術への関心が高まる。帰国後、歌舞伎座の立ち見席(幕見席)に通いつめ、芝居に肌感覚で親しむようになる。

大学卒業後、劇場の同時解説イヤホンガイドの貸し出し勤務のかたわら、同解説員となり。のちに解説に専念。2019年の夏をもって、イヤホンガイドの解説員から、いったん離れる。

現在は雑誌やメディアでの著述、ユーチューブ発信、
「おくだ会」と称するトーク会や観劇会など、さまざまな形で、歌舞伎の魅力を楽しく伝え、歌舞伎を通じた楽しい交流、人のつながりを育てている。趣味はジャズピアノ、旅行など。