2008 西川右近/日本舞踊西川流三世家元

明治座はとても印象深くおぼえています

明治座について

今、全国の神楽殿がなくなってきている中、明治座は貴重で、いいじゃないですか。 明治座は、お客さんの生の声が聞こえる。観客が近いんですよね。ホールはどこにでもあるけど、明治座はここにしかない。これが一番大事なこと 。

新しいもの、ジャンルの違うものとの融合

バイオリン・ピアノをジョン・チャン(在日二世)さんが担当して、ゴルフ場のロビーでのコンサートでバレーダンサーと西川流の踊りのコラボをやったことがある。初めは合わないけど、やっているうちに融合していく。
だいたい歌舞伎でも、出雲の阿国は鐘を叩いて踊ってたところへ、能の楽器を使い出して、そのうち三味線が入って。もともと、何と合わせてもいいわけでしょ。何でもいいというわけではないけど。娘がジャズピアノに合わせて踊ったり。おもしろきゃいいでしょう。中国の二胡と日本の三味線を合わせたり。好きになればアメリカ人とも結婚するし、国籍は関係ないでしょう?

踊りというもの

元々日本の踊りは、歌舞伎などプロの歴史と、盆踊りという庶民の歴史がある。盆踊りは、当時人が集まることを禁止されていたから、先祖供養を名目に集まった。理屈じゃなくてディスコのように喜怒哀楽を体で表現するものが踊りだった。
人は誰でもきれいな音を聞けば体を動かしたい欲求がある。ただ、恥ずかしかったり上手い下手があるから皆さんやれないだけ。村歌舞伎でも、自分たちが楽しもうと思えば人に伝わりますよね。

加子母の印象は

渡辺美佐子さんの公演の時行った。(酔いざめお園のプレ公演) 人間は近代的になるとエゴが強くなるけれど、加子母にはエゴがないと感じました。でも、古いものを守るために包み込むとかたくなになるから、間合いが難しいですね。たまに田舎に行く人は勝手なもんで、不便で完備されてないところを求める。便利なところに住んで不便なところへ行くんです。加子母は両方上手に持ち合わせてますね。
外国人は京都や奈良を見たがるが、加子母は日本人の民族を見せる村。観光ルートは建物は見せるけれど、日本の心はない。

日本の伝統芸能は見せるのが下手ですね。『古い=いいもの』という見方は変!古いからといって良いというものじゃない。時代とともにモノは変わりますよね。駕篭(かご)が馬車になって自動車になって。

どんな古典も出来た時は新作。はじめからパイオニアにならなければ何にもならない。
加子母自体が一つのコミュを作って、どんどん住みやすいところになって行くんじゃないかな。観光は通り過ぎるだけ。今都会では『おふくろの味』がたくさん出ている。でも、料理人が作っているニセモノもあって、ほんとうのおふくろの味じゃないんですよ。おふくろの味っていうのは、それぞれ地域で(家庭で)違うものでしょう。加子母には本当のおふくろの味がある。
加子母は、よその子を大人がしかる。すごくいいところですよ。地域を自慢するのも、自分で地域を作っていくという意識が高いから。自分の役目だと思っている。

NOSSについて

「老人介護」ではなく、「介護予防」。
国はハードしかない、NOSSはソフト。どこでもできるんです。
厚生労働省の19年度事業として実績ができました。毎週やっている人は体力がついて、腹筋が3回しかできなかった人が12回できるようになったという報告もあります。しかし筋力アップは確かにしているけれど、それは20パーセントぐらいで、あとは『私はやれる』という気持ちが大事だと思う。心が大事なのです。
NOSSを集まってやることでコミュニティーができる。これからは、参加者ががんばりすぎないように加減をみるための、リーダー作りが大事。あくまでも日頃の生活に役立つ程度の運動だから。若い人でNOSSを高齢者に教えるメンバーを立ち上げて欲しい。DVDでもわかるけど、細かいところを教えないとやれないから。
踊りを教えて得る喜びより、踊りを役に立てて新しく出会える今の喜びは大きい。
『運動習慣』をつけてほしい。
運動習慣をつけると、生活が非常に楽になる、ということを知って欲しい。それにはNOSSでもゲートボールでもジャズダンスでもいい。でも、年齢に応じた動き、無理をしない、痛めない動きをすることが大事なんです。

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